今から10年前の私の結婚式での事です。 その日は友達に同僚、兄弟と沢山の余興をして頂いてとても盛り上げて頂いて幸せな結婚式でした。 母からのブーケのプレゼントで足の悪い母が杖をつかずに会場を一生懸命歩いて届けてくれ感動しましたが、それ以上の感動をくれたのが父でした。

父はカラオケが大好きで私が小さい頃から私が結婚式をする時は俺が歌を歌うってずっと言っていました。 その事もあったので歌う順番を考えていたのですが、他の余興や何かの順番もあり最後のお色直しの時に私がいない場所で歌う事になったのですが、式場の方の配慮で、父が娘に歌うというのに娘がいないなんて事は寂しすぎるという事でお色直しの後、入場してからになったのです。

そして曲が始まりました。 父はかなり厳しくあまり話をしない感情もよくわからない人だったのですが、紹介された後、何やら紙をゴソゴソ。 前奏中に手紙を読み始めたのです。 小さい頃から今までの私に対する言葉でした。 会場は感動の渦。 歌が始まり、歌が得意な父は上手く歌いきれるのか？と心配なくらい涙を堪えていましたが、1番を歌い終えた後から声もです、大粒の涙が‼︎

私からすると鬼のような父だったのでまさか結婚式で泣くとは。という思いが1番はじめの感想。 でも初めて見る涙に感動し、今まで育ててくれた感謝の気持ちでいっぱいになりました。 とても良い思い出になりました。