結婚への二人の思いと道のりを描いたケツメイシのこの曲、有名ではないでしょうか。おそらく多くのカップルが結婚式でこの曲を使用し、聞いたことがある人も多いかと思います。私もこの曲にぎゅっと胸をつかまれて、実は旦那さまと出会うずいぶん前からこの曲を結婚式で流したいと夢見ていました。

私は車の中でしか音楽を聴きません。しかもドライブ中に聞くので基本的にノリがいい音楽が好みで、ケツメイシは大好きなアーティストでした。そのなかの一曲「幸せをありがとう」。結婚式当日の歌詞でイントロが流れ出し、その日までの二人の思いが軽快なメロディに乗って綴られていきます。この曲を初めて聞いた当時は彼氏もいませんでしたが「結婚式で流したい！」と思ったことだけは覚えています。正直言ってあまり男運がなかった私は、男性目線で語られる、彼女への愛情と結婚への決意にあふれた歌詞にとても憧れたのだと思います。車の中でこの曲がかかるたびに一人ノリノリで、相手もいないのに結婚式の妄想をしていました。

そんな夢見る夢子だったわたしにも、しばらくして彼氏ができました。しかもその彼からプロポーズを受け、結婚することに。結婚式を挙げることになり、浮かんだのはこの曲のことです。

寄り添う二人の幸せを願うように
寄り添う幸せな二人の笑顔の日

イントロの歌詞とメロディが頭の中で鳴り響き、その瞬間に目の前の大きな扉が開いて光があふれる。そんなイメージが自然と浮かびました。これは結婚式の入場だ！　直感のまま、わたしはこの曲を入場の曲に選びました。

実はもうひとつ、わたしには結婚式に使いたいと憧れていた曲がありました。ケツメイシの「君とつくる未来」です。この曲は結婚の曲というよりも、結婚したあとの幸せで大切な日々へ向かう二人を連想させる歌詞です。私にはこの二曲は繋がっているように感じられ、どうしても二曲とも使いたいと思っていました。そして「君とつくる未来」は退場の曲に選びました。入場と退場に、憧れの曲。彼はケツメイシやこの曲が好きというわけではありませんでしたが、今ではカラオケへ行くと毎回歌うほど思い入れのある曲になりました。

私たち二人は平凡なカップルで、今では普通の夫婦になりました。交際期間もそれほど長くなく、お互い気が強いほうでもないので、大きな喧嘩や別れの危機などもありませんでした。それでも二人なりに、好きな気持ちや寂しさや、会いたい気持ちでモヤモヤしたり、相手をどう思いやればいいのか、思いやれる自分になれるのか、悩んだ時期もありました。そんな私たちが結婚を決意し夫婦にいたるまでの道のりを思うと、やはり曲と重なります。たくさんの幸せをくれた彼への感謝、そして支えてくれた周囲の人々への感謝。今は旦那さまになった彼と幸せな未来をつくるためにできることは何か。結婚式を思い出すと、今でも様々な想いが胸に浮かびます。私たちふたりにとって結婚式と選んだ曲は、忘れられない思い出であると同時に、忘れてはならない感謝と決意を思い出させてくれるものとなったのです。