私が今年の春に参加した、兄の結婚式。身内の初めての結婚式ということもあって、ものすごく感動しました。なかでも、兄とその友人らによる余興は、私だけではなく、出席者皆が感動するものでした。もともと音楽が大好きで、プロのミュージシャンを目指し、バンド活動に勤しんでいた兄だったのですが、父が病に倒れたこともあり、志半ばで音楽の道を諦めることになりました。

そんな兄を当時から支えてくれたのが、今の奥様。2人でよく聴いていたという、モンゴル800の「小さな恋のうた」を、当時のバンドメンバーと一緒に演奏してくれました。

参加者の多くが、兄の経緯を知っていたこと、兄が奏でる久しぶりのギターの音色、うたそのものの良さなどが重なり合って、新婦も参加者も涙腺崩壊でした。やっぱり音楽の力は偉大だなと思いましたし、過去を乗り越えて、今大切な人と新たな人生を歩もうとしている兄の姿に、私も思わず泣いちゃいました。色々な結婚式に参加して、様々な余興を見てきましたが、これ程ストレートに、感情を揺さぶられる余興はありませんでした。新郎新婦のこれからの幸せを、私たち家族や参加者皆で、心から願いたい、そう思わせる素敵な結婚式と余興でした。