披露宴で使うBGMをおおかた決め終えたところで、最後に残ったのが歓談中のBGMでした。音楽にそれほど興味はないながらも、せっかくの披露宴なんだからと二人に縁のある曲をなんとかひねりだしていた私。あるときふと気づいて、歓談中に使う予定の曲を順番に流してみたんです。そうしたら、ゲストの皆さんがお話されている間に流す曲だというのに、妙にアップテンポでリズミカルな曲が多い……？ということに気づきました。たぶん私も夫もそういう曲の方が好きなんですよね。自分では偏りがないようにおとなしい感じのものを選んでいるつもりでしたが、通してみるとこれではちょっとバランスが悪いかもしれないなあと思うようになりました。

そこで加えることにしたのが、タイナカサチさんの「愛しい人へ」です。2007年にテレビ放映された「精霊の守り人」というアニメのエンディングテーマとして使われていた曲で、私はこのアニメが大好きだったんですよね。

タイナカサチさんの優しい歌声がゆっくりめの曲に乗せて美しく流れていくため、まさに歓談中に使う曲！という感じ。この曲のことを思い出した瞬間にこれだ！と思いました（笑）

歌詞もとっても優しい感じなんです。私は特に「また一つ歳を重ねていく度　前よりずっとあなたの想い感じる」という部分が好きです。アニメの内容的に母親から子どもへ向けられた愛情をうたったようでもあるし、共に支え合うパートナーへの想いをうたったようでもあって、両親や大切な友だちを招待した披露宴にはぴったりな曲なのではないでしょうか。披露宴では成長した私をみんなに見て欲しいと思っていたので、この曲を使ってみてよかったなと思っています。

私たちは歓談中のBGMとして使ったこの曲ですが、大切な人への感謝の気持ちがストレートに表現されている歌詞が特徴的なので、花嫁からの手紙だとか両親への贈り物をするときなどに使っても良いのではないかと思います。綺麗な歌声ですし、サビ部分に盛り上がりも感じるので使い勝手の良い曲です。

また、このアニメの原作となった小説「守り人シリーズ」は、2016年NHKでドラマ化されて話題になった作品です。アニメ自体が放送されたのは少し前になってしまいますが、原作つながりということで今も十分に使える曲ではないでしょうか。NHKでのドラマ化なので、出席された年配の方との話題のタネにもなるのではないかと思います。