忘れていた兄弟との思い出と感謝を思い出しながら歩いた披露宴
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私には2人の兄弟がいます。2つ上の兄と4つ下の弟。男兄弟に挟まれひとりだけ女だった私。だからなのかわかりませんが、成長と共に段々と二人とは話をすることもなくなっていました。
そんな私がきょうだいで最初に結婚することになり、兄と弟も結婚式に出席してくれることに。
何か結婚式でなければできないことをしたいな、そう思っていたときに出会ったのがこの曲、木山裕策さんの「home」でした。
「home」を結婚式に使おうと思った理由
出典:We Heart It
この曲は結婚式で使う曲を選ぶときになって初めて出会った曲です。結婚式で使われることも多い曲のようで、「感動する」「声がいい」といった色々な人のおすすめコメントをみました。
そんなコメントに気持ちが動いたのも事実です。でも、絶対にこの曲が良いと思ったのは、歌詞を追いながら曲を聴いたときに、ぶわっと鳥肌がたち、兄や弟と手をつないで歩いていた幼い頃のことが急にたくさん思い出されてきたからでした。
今でこそほとんど連絡をとっていない私たちですが、昔はよく一緒に遊んでいました。兄の自転車の後ろに乗せてもらって出かけたり、弟の手を引いて日が沈みかけた道路を歩いたり、そんな思い出もたくさんあったんです。
この曲を聴きながら三人そろって歩いてみたい、そんな気持ちが膨らんでいきました。
お色直しのための退場時、兄と弟にエスコートをお願いしました
出典:We Heart It
披露宴で「home」を流したのは、お色直しのために一度会場を出るときです。兄と弟には何も伝えず、そのときになって司会の方から名前を呼んでもらいました。
兄と弟と10年以上ぶりに手をつなぎ、流れてくるのは「帰ろうか もう帰ろうよ」という歌。
ああ私は二度と兄弟と一緒に家に帰ることはないのだとなんだか泣けてきてしまいました。
兄は「こういうことをするんなら前もって言っといてよ」と不満そうでしたが、しっかりと手を握ってくれていましたし、弟はなんだか涙目。そして何より母が号泣していて、家を出る前に仲の良い姿を見せられて本当に良かったなと思いました。
普段、仲良くないきょうだいのいる人におすすめの曲です
出典:We Heart It
私はそれほど兄妹に対して素直な気持ちを口に出せる方ではないので、もしこの曲がなければ手をつないで一緒に歩く、なんて演出を実行することはできなかったと思います。
「帰ろうよ」という歌詞から、実家に帰りたいということか?と誤解されてしまうかなあとも思いましたが、「手をつないで一緒に歩く、でも向かう先は一緒に育った家ではなくて新生活への扉」ということで、友だちにも夫のご家族にもその気持ちは伝わったようです。
結婚式が大切な記念日なのは自分たちだけではありません。実家の家族との絆を今一度思い出す機会にするためにも、ぜひこの曲を使ってみてはいかがでしょうか。
ナミ
2013年3月にリーセントカルチャーホテル(岡山県)で 挙式