僕と彼女は共に音楽活動をしており、周りには音楽を嗜むバンド仲間がたくさんいます。 当然私達の結婚式には彼らも招待していました。 芸達者な彼らには当日機材を運んでもらい生演奏で余興を依頼。 何の曲を演奏してくれるかは、当日までの秘密とのことで、期待半分、不安半分のまま結婚式当日を迎えました。 当日彼らは朝早くから機材を搬入し、リハーサルをやった様です。 タキシードに着替えている僕のところにもその心地良い音が若干漏れて聞こえました。 無事に結婚式を終え、披露宴に突入。 余興の時間となり、彼らが演奏し始めたのは加山雄三さんの君といつまでもでした。

いつもはドラムを叩いている友達が声高らかに歌い、他の友達も気持ちよさそうにギター、ベース、ドラムを奏でています。 年配の招待客も多かった会場は、この選曲に大盛り上がりで、おじいちゃんやおじさんも大合唱してくれました。 そして曲も中盤に差し掛かると、ボーカルを務めている友人が雛壇に近づき、新郎の僕の首根っこを掴み、半ば強引に余興スペースに連れて行かれました。 そうです。 この曲の名台詞である「幸せだなあ、僕は君といる時が一番幸せなんだ〜」のくだりを言わせられたのです。

照れ臭かったのですが、家内も喜んでくれている様に見えましたし、両家親族、友人も盛り上がってくれました。 余興ではとかく今流行っている曲を選曲しがちになりますが、誰でも知っているど定番の曲を、しかも生演奏してくれたというのは一生思い出に残る余興をして頂いたと、友人たちには未だに感謝しています。