私が選んだ曲は、aikoさんの『ホーム』です。
映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の主題歌でした。この映画は、日常の中にある不満や悩みをもった登場人物たちが、「阪急電車に乗ったこと」をきっかけに少しずつ前向きに自分らしさを取り戻していくストーリーです。 オムニバス形式で、ひとつひとつのエピソードが展開されていきますが、阪急電車の中で登場人物の人生が少しずつ重なりあっていくのも、この映画の魅力でした。

この映画を見た頃、私自身、恋愛や仕事があまりうまくいっていない、ちょっと落ち込んでいる時期でした。登場人物たちが少しずつ前向きさを取り戻していく姿を観ていると私も気持ちがスッキリしていって、とても救われた気分になったのを覚えています。生涯見た映画のベスト5に入るくらいのお気に入りの映画です。 ちなみに私は阪急電車には一度も乗ったことがないのですが、何回も繰り返し映画を観ているので、登場する駅名などは覚えてしまいました。乗ったことのある人はより一層楽しめる映画だと思います。私もいつか彼と聖地巡礼をしてみたいと思っています。

そんな大好きな映画の主題歌が、aikoさんの『ホーム』でした。aikoさん自身も阪急電車をよく利用していたとのことで、歌詞が映画のストーリーと非常にマッチしていました。聴いていると、映画の情景がすぐに浮かんできて、大好きな曲でした。 この曲も映画と同じで「生きていくことに前向きになれる」ような元気をくれます。曲調も明るくテンポが良いので、映画を見たことがないゲストが聴いても楽しい気分になれると思いました。

結婚式は家族だけの食事会のようなこじんまりとしたパーティーを開きました。 他の曲はすべて式場の方にお任せしたのですが、この曲だけは私が決めました。 以前、彼にもこの映画を勧めて観てもらっていたので、私が好きな映画だということを知っていてくれて、すぐに賛成してくれました。この曲も結婚式に合うと思ってくれたみたいでした。 食事をするときのBGMとして、流してもらったのですが、式当日は、少人数といってもかなり緊張していたので、この慣れ親しんだ曲が流れくると、気持ちを落ち着かせてくれてホッとできました。

自分の大好きな曲を式で使うことができて、一生の思い出になりました。 ゲストからも好評で、終始和やかな雰囲気が流れていました。 そのときに流行している曲を無理に使うより、自分にとって思い入れのある曲を使うほうが想い出になっていいんだなと実感しました。