私が結婚式で使った曲は、福山雅治さんの「家族になろうよ」です。結婚式の定番ソングですが、やはり参加者うけも使った自分達も良かったと思っています。
ゼクシィのＣＭでテーマソングとして使われていたため、結婚式のイメージが強い曲でも有りますが、何と言っても歌詞が最高に素晴らしい。「いつかお父さんみたいに大きな背中で　いつかお母さんみたいに静かな優しさで　どんなこともこえてゆける　家族になろうよ」この部分が大好きです。

結婚式を挙げる時に考えることは、最愛の人と一緒になれるという喜びとともに、どんな家族をつくっていけば良いのか、自分に果たしてできるのかという不安もありました。何せ初めてのことですし、答えのないことを価値観も考え方も違う人と力を合わせてやっていくことだから、どうしても難しいと思ってしまいます。そういう時に、やはり真っ先に思い浮かべるのは自分の家族、自分の両親なんですよね。反抗期の時なんかは、こうなるものかと思っていたにも関わらず、いざ自分が家族をつくる番になると、自然と目標みたいな憧れみたいなものに変わっていたことに驚きました。そんな思いが、この曲を聴いていると自然を頭の中に浮かんできます。まさにこれから新しく家族をつくる人に、家族ってこういうものなのかなぁと思い出させてくれる曲です。

そして、この曲のすごいところは、親の気持ちでも描かれているところだと思います。2番の歌詞では「小さな頃は身体が弱くて　すぐに泣いて甘えてたの　いつも自分のことばかり精一杯で　親孝行なんてできてないけど」このフレーズを聴くと、きっと親なら誰しも自分の子どもを育てた時のことを思い出すのではないでしょうか。
なぜなら、子どもである私自身がドキッとするくらい、率直に子どもの心を歌っていると思うのです。自分がこれまで病気した時のこと、甘えてきたこと、それなのにまだ親孝行できていないこと、を考えさせられると同時に、親も同じくまるでわが子に語りかけられているかのように、小さい頃のエピソードを思い出すのだと思います。たった一言で、その家族の大事な思い出を両者に同時に想起させるなんて、すごい歌詞ですよね。

この曲を使うシーンとしてのおすすめは、感動や感謝を伝える場面だと思います。新婦からの両親への手紙のシーンで使えば、感動すること間違いなしだと思いますし、お色直しの中座のシーンもいいかもしれません。特に、新郎は両親への手紙のような演出も一般的にはなかなか無いですし、中座のシーンが照れくさくとも親への感謝を伝えるシーンになると思います。そこで使えば、親子とも小さい頃のエピソードを思い返す、素敵な時間になるのではないでしょうか。