私は，もともと静かで整然とした曲が大好きで，目をつぶると気持ちよく心地の良い音楽に惹かれます。
私がその曲に出会ったのは，高校の文化祭で書道部がパフォーマンスをしたときでした。初めて聞いたときは，こんなに優雅で心地の良い曲があったんだと感動しました。もちろん書道部のパフォーマンスがよかったのもありますが，この音楽を初めて聞いた時の感覚が忘れられず，いつまでも頭の中で流れていました。しかし，その曲のタイトルがわからなかっため，それ以後，自分の意志で聞くことができずにいました。ショッピングモールで流れたり，イベントの時に流れたりと，ふいにその音楽を聴くことができたときはいつも得をした気分になり，気持ちがとてもスッキリしていました。私の中では，この音楽はいったいなんていうタイトルなんだろうといつも疑問に思っていましたが，なかなか自分で見つけることができませんでした。

結婚式の音楽を決めるにあたり，私はこの曲を使いたいと強く思うようになりました。そして，結婚相手にこんな感じの曲と鼻歌で伝えましたが，うまく伝わらず，いろんな友人にも聞きましたが，なかなか見つけることができませんでした。そんな時，花火のイベントの時にこの音楽が流れ，わたしはとっさに「この曲！」と叫ぶと，隣にいた結婚相手が「これはエンヤの『ONLY TIME』だよ」と教えてくれました。やっとこの音楽を間近に感じた瞬間でした。

実際にこの曲を使用したのは，人前式の最中のＢＧＭでした。整然とした雰囲気を，この音楽がよりきれいな空間，爽やかな空間へと導いて行ってくれているように感じました。この音楽のなか，ベールアップ，誓いのキス，指輪交換，誓約書へのサインなど，次々に行いました。人生において最も大事な行事のひとつであるこの瞬間に，この長い間探し求めていた音楽を聞きながら，とても幸せな気分，雰囲気に包まれたことを今でも鮮明に覚えています。

この曲は，最近の曲ではないため，観客の皆さんも一度は聞いたことのある曲だったと思います。神聖なる場所で，私たちの様子をじっくりと優しく温かく見守っていてくれてるようでした。

また，この曲と併せて使いたい音楽はエンヤの『Book of days』です。この音楽も，思わず目を閉じてその音楽の奏でる幻想的な風景を思い描きたくなるような音楽です。心地よい曲調ながら，どこか力強さも感じるので生きる気力を沸き起こしてくれるような曲です。エンヤの曲はとてもきれいで純粋な洗礼された音楽だと思います。