私たちが結婚式に使った思い入れの曲は、leccaのfor youという曲です。もともと、私自身がこの曲が大好きで、カラオケにいくと主人にも聞かせていました。
大切な誰か、に向けての感謝の曲なのですが、とても具体的に心情が描かれています。もちろんその大切な誰かは、彼だったり家族だったり、友達だったりすると思うのですが、具体的な描写にも関わらず、様々な相手を思い浮かべられる詞であり、メロディです。
いつからか、この曲は絶対結婚式で使おう、と決めていました。主人も賛成してくれました。

悩んだのは、どこで使うかです。しっとりとした曲で歌い上げるので、明るい雰囲気の結婚式をする予定だった私たちの式の入場には雰囲気が合いません。そして、歌詞を一番、効果的に伝えられるのはどこだろうと、考えました。

来てもらうゲストに伝えたいのは、「あなた」との出会いがあるから今の私がある、「あなた」と過ごした日々が今の私を支えているということ、その感謝の気持ちでした。こんな私だけど、大切な人を見つけたよ、それは愛情、友情に支えられてきたからだよ、という気持ちでした。そこで、自分たちの生い立ちを紹介するプロフィールビデオを流すときに、使うことにしました。題名は、曲中にも出てくる感謝の意味の英単語、「appreciate」にしました。生い立ちを知ってもらう意味もありましたが、その大切な一人一人との日々、歴史を振り替えるために作ったビデオでした。

この曲の詞の中で、私たちが一番伝えたいこととリンクしている歌詞があります。「あなたの隣でいつも笑って過ごしてきた日々が私を強くしたから」という歌詞です。
この部分は、きちんと伝えたくて、この曲に込めた意味を感じてほしくて、写真が中心のビデオの中で後半のサビの繰り返しに、この歌詞だけを曲に合わせて打ち出す映像を入れました。あなた、には色を付けました。一瞬聞いただけでは、あなた、は新郎が新婦を、新婦が新郎を指してると思うからです。大切な彼も、もちろん「あなた」なのですが、「あなた」はゲスト一人一人なのだと気づいて欲しかったのです。

お色直し中の上映だったので、ゲストの生の反応はわかりませんが、後で、「これいい曲だな」と何人もが言っていたと、式場の方から聞きました。
ちなみに、披露宴の最後、新郎新婦退場後に流した、本日のダイジェスト映像のバックミュージックは、同じforyouの英語バージョンを使いました。シェネルが唄っており、ボサノバ風に軽い聞き心地にアレンジされています。
多少なりとも、気持ちが伝わっていたらいいな、と思っていますし、自分達としてはいい選曲だったと満足しています。