ーこの「アンマー」は作詞をされた前川さんのお母様との思い出がたくさん詰まった曲だなと思います。是非この曲に込めた想いを教えてください
前川真悟:
二十歳の誕生日を自分が迎えた時に、家を離れて県外でトラックの運転手をやりながら、ふと「二十歳の誕生日だし、母ちゃんにお礼の電話してみようかな。」と思ったのが、この曲の根本かなと思います。
『産んでくれてありがとう』みたいなのを、そのとき初めて母ちゃんに伝えたのがのちのち曲になっていく、みたいな感じかなと思います。
ーこの曲を作るきっかけがあれば教えてください
前川真悟:
『かりゆし58』というバンドでデビューして、デビュー作がものすごく売れなかったので、レコード会社の人から「次のチャンスで結果が見えなかったらここで契約もおしまいにしましょう。」みたいな話が出てきて。
人生の中で、自分たちの作品とかCDを世に放てるっていうチャンスさえ掴めない人も多い中でここまできたら上出来だなって一回開き直りみたいになったんですよ。
次の作品が自分たちの最後のCD、曲になるんだとしたら何を残そうかな、って思って。
行き着いたのが母ちゃんに「ありがとう」の置き手紙みたいなのを置いてミュージシャン人生に幕を引こうかな、みたいなのがきっかけ。
本当に背水の陣になったのがこの曲を世に放つことになったきっかけです。
ー「アンマー」は発売以来15年以上ウェディングソングの定番となっています。是非ご感想を教えてください
前川真悟:
15年以上、本当に何よりもありがたいです!
自分の経験上も、たとえばミュージシャン人生で得たものを母ちゃんにお礼で仕送りとかしてみたんですよ。
そしたら結局僕の名義で別の口座作っといてそこに蓄える、みたいなことだったから「あぁ恩返しってのはこういう感じじゃないんだな」とか思いつつ。
自分の兄弟に、孫が生まれたんですよね、姪っ子が。その時に母ちゃんと父ちゃんがみたことない顔をして喜んでたので、
お金とかよりはこういうもんなんだな親孝行ってというのに気づいた、みたいな出来事があって。
まさに母ちゃんに対する「ありがとう」っていう曲だったり新しい命をちゃんと母ちゃんと父ちゃんに抱っこしてもらうというつながりが恩返しだなぁと思うんです。
結婚式って、まさにそれのスタート地点なのでそこにこの曲が寄り添わせてもらっているのはものすごく嬉しいし曲も喜んでいると思います。
ーこちらもかりゆし58の代表曲、「ナナ」も結婚式での人気曲です。
前川真悟:
『ナナ』もそうですね。まさにプロポーズの曲なんですけど自分の恋人とか、奥さんの名前として捉えられがちなんですけど実は違ってて。
自分の人生の中で一番多く口にする言葉。その中で一番自分が人生でたくさん口にする言葉はあなたの名前だったらいいな、と。
あなたも、自分の人生の中で一番多く口にする言葉が僕の名前だったら嬉しいな、というので「ナマエ」と「ナマエ」という意味で「ナナ」っていうタイトルになってます。
ー前川さんが考える結婚式にオススメのウェディングソングを教えてください!
前川真悟:
素晴らしい曲がたくさんあるんですけど、三木道三さんの「Lifetime Respect」。
実はこの「アンマー」という曲は、思いは先にあったんだけどどんな形をして音楽に落とし込もうかという時に「こういう曲がいいな」いわゆるレゲエテイストでちゃんと思いの丈がすっと入り込むような曲。
なので「Lifetime Respect」が「アンマー」の原点みたいなところがあるので選ばせてもらいました。大好きな曲です。
『Lifetime Respect』の試聴はこちらから
ー新郎新婦さんへメッセージをお願いします!
前川真悟:
何度か僕も友達だったり、いろんな人の披露宴に参加させてもらって「アンマー」を歌わせてもらったりしたんですけども、どんな曲よりも、新郎新婦さんの読み上げる手紙が父ちゃん母ちゃんへの何よりも素晴らしい“歌”だと思っています。
なので是非とも世界にひとつだけの大切な歌を歌うような気持ちでぜひ手紙を大事な人に届けてくれたらいいんじゃないかなと思います!
いつも感動させてもらってます!良い式になりますように!