ー結成10周年、本当におめでとうございます。初の47都道府県ツアーを終えた感想を教えてください。
Rover:
結成10周年、苦節10年とか言いたいところなんですけど、意外と楽しくのびのびとやらせていただいたことに、まず感謝したいです。これまでの10年、肌で感じ取ってきたものを十分に発揮できた47都道府県のツアーだったし、その後ベストアルバムも出させてもらったりとか、文句なしの10年になったなという感じです。初めて行った地域の中では青森が盛り上がって楽しかったですね。
MOCA:
楽しかったんですよ。楽屋もピリピリするのかなとかも思ってたけど、そんなことなくて早く週末が来てほしいなっていう。
HiDEX:
いまだにライブやっているような感じです。
Rover:
ツアーが終わって1カ月以上経ちますけど、まだ何かずっとやってる気になってますね。身体がそうなっちゃって。
MOCA:
また10年後ぐらいにやりたいなという感じですね。
HiDEX:
次は1年くらいかけて回ろう。
ー10周年記念ベスト『GOOD GOOD GOOD』について聞かせてください。
MOCA:
まずはベストアルバムということで、みんなに愛してもらった楽曲で、自分たちとしてはこれは外せないという楽曲を詰め込んだつもりです。
HiDEX:
助けられた曲たちって感じだよね。
MOCA:
新曲いらんかなって思ってたんですけど、リーダーが「新曲を絶対に入れたい!!」ということで、何を言い出したんだと思ったんですけど、結果的には『これからもよろしくな』という楽曲が生まれて本当によかったなと。
Rover:
ほんまに「これからもよろしく。」みたいな曲を書きたいって思ってたんです。ピンときた部分があったので、進めさせてもらったんですけどね。レーベルの方も喜んでいただけたし、『GOOD GOOD GOOD』の豪華盤にはすごろくが付いてて、それをメンバーで楽しんでいて、この時は初ワンマンライブだったなぁとか、この時はHiDEXが骨折したとか、そういういろいろな歴史がギュッと詰まってるからそういうことを感じれるようなアルバムになってますね。
ー応援ソングだけではなく、『花束』や『それ以外の人生なんてありえないや』といった王道ラブソングもあって聴き応え抜群ですね。
MOCA:
ベリーグッドマンとしては応援ソングが求められているとか、ベリーグッドマンといえば応援歌だと認知されている部分が大きいんですけど、ベリーグッドマンになる前にRoverとHiDEXはもともと二人組でやっていた時代があって。
※2009年にRoverとHiDEXで「Roofy」を結成
Rover:
ポンデリングス!
MOCA:
ポンデリングスちゃうやろ。(笑)
Rover:
どういうこと何が?(笑)
MOCA:
ポンデリングのつぶつぶがそもそも多いのに、スが入ったらまた複数形でややこしくなる(笑)。何の話でしたっけ?
Rover:
もともとHiDEXとは、恋愛のバラードをやっていた。
HiDEX:
恋愛のバラードを作って早く成功したかったんです。
Rover:
当時はR&B、Ne-Yoや映画のような長いタイトルが流行っていたんです。タイトルを見ればその曲の世界観が分かるっていうのが魅力で、恋愛や遠距離などがテーマの曲が多かったんです。そんな曲に感化されてサンプリングなどの音作りにも影響を受けていました。だから応援歌だけでなく恋愛ソングも得意なんですよっていうのが随所に感じられるアルバムになってます。
恋愛ソングを歌わせたらベリーグッドマンいいんだよっていう。なので結婚式でめちゃめちゃ言われたんですよ。「『花束』とか『それ以外の人生なんてありえないや』を使わせてもらいました。」とか。そういうのはホンマに当然の結果だなと思います。
突っ込んでくれないと。このまま行くからね。(笑)
MOCA:
そのまま行ってほしいなっていう(笑)。応援ソングとラブソングの合体版というか、ライフソングとよばれるような。
HiDEX:
人生において応援することも、されることも、恋愛することも、人生を歌っている。そういう感じやからな。
MOCA:
その中で生まれたのが『アイカタ』とかだったりするから、なんかいいバランスになってきたかなと思います。
ー「これからもよろしくな」は10周年記念ベストの新曲として収録されていますが、どんな想いを込めた楽曲でしょうか?
Rover:
これからもよろしくなっていうタイトルになったのは、ある人物がきっかけとなっていて、「11年目ベリーグッドマンこれからもよろしくな」っていう気持ちもあるんですけど、実はトミーズ雅さんとお食事した時のエピソードで、奥様も一緒にいたんだけど、「ママがいなかったらここまでこれてなかった」みたいな。そういう話を涙ながらにされて素敵だなって。
雅さんって僕らよりもすごい先輩やし、こういうおじさんになりたいなって思えて、思い切って雅さんの歌にしようかなっていうのがきっかけなんです。曲にしてしまおうかっていうことになって、それでMOCAに相談したらMVに出てもらおうという話になり、デモテープを作ってHiDEXがそれに対していろんな角度で意見出して2〜3回収録をやり直してます。夏っぽくなりすぎてないかとか、ちょっとポップ過ぎないかとか、エレクトロ過ぎないかとか、すごくナチュラルでかつハートフルな曲を目指して作ったらそれが結果的に雅さんっぽくなりました。僕たちもファンに対してとか将来お父さんになったりして、大切な人を守っていくという想いも乗ったかな。色々な“これからもよろしく”が重なった曲なんですよね。
MOCA:
あとは関西弁を存分に入れ込んだというのも、僕たちにとっては珍しいというか。普段のしゃべり言葉で作れたナチュラルな1曲になったかなと思います。
ートミーズ雅さんとの制作中のエピソードを教えてください。
Rover:
MVの依頼を雅さんにお願いして快諾していただいたんですが、その時に「お前らのMVやったらノーギャラでやる」と言っていただいて。ただ、雅さんやったことないし、「それでもやる、お前ら友達やしこいつらええやつやねん」って言ってくださって。当日は僕らのパートだけバーッと撮ってしまって、雅さんと合流して「お願いします」みたいな、夢のような時間でしたね。
MOCA:
ずっとしゃべりながら撮影させていただいたので、カメラ目線で雅さんが奥様との掛け合いとか、見せる笑顔だったりというのをカメラ越しに僕たちがずっとしゃべらせてもらって、そこで別荘とかも誘っていただいたりとか。
Rover:
雅さんが休みの日に昼ご飯を奥さんのために作るみたいなので、焼きそばを作ってくれて、これ「はいどうぞ」とか、「いただきます」とか一緒に食べてるような映像を撮らせてもらって、大御所なのに、文句も言わずに快くやってくれたし、テレビの前でシャドーボクシングとか雅さんのナチュラルな部分すべてが出たようなMVになってます。
ー10周年を迎えて、今後の20年、30年に向けての目標を教えてください。
MOCA:
同い年三人で地元も近くて特別な関係なので、これからも仲良く音楽を奏でていけたらな。それがいい関係であり、またそこから生まれる音楽が自分たちとしても楽しみなので。
HiDEX:
格好良くいたいな。イケてるちゃんと面白いこと考える、イケメンとかじゃなくイケてるおじさんでずっとやっていきたい。
Rover:
確かにHiDEXだけイケメンじゃないもんな!
HiDEX:
あんまり人に言わないやつ(笑)
Rover:
例えばチームが「解散です。」みたいなことはないと思うけど、あったとしても仲良くみたいな関係がいいですね。先輩方見てても結構ギクシャクする人とかもいたし、解散された人はもう楽屋も別とか、弁当を食ってるだけで腹立ってくるみたいなこともあるらしいのよ。そんな感じには絶対になりたくないし、それって多分自分らの努力で解決できるから、そこは結婚される方とかもご家族になる方とかも本当に自分の心意気次第なので。10年後とか15年20年先とか、そういう気持ちでやって行きたいです。ある意味誓い合った仲間なんでね。「誓いますか?はい誓います。」って言ってる仲間なんで!
やっぱり僕たちは3人のためだけにやってるのではなくて、応援したい気持ちとか本当に苦しんでいる人たちの心が柔らかくなるような、そういう音楽を届けるためにやってるので、僕たちが健康で朗らかで頑張ることが今後の目標というか、ほんまの一番の夢ですね。